メタボが気になる! 脂質の検査から見えるコト
第2回 コレステロールの検査方法
「総コレステロール」ではなく個別のコレステロール値を見る
[2013/12/12]
前回は、悪玉のLDLコレステロールと、善玉のHDLコレステロールについて解説しました。LDLコレステロールには動脈硬化を引き起こす働きがあり、HDLコレステロールには動脈硬化を防ぐ働きがある、というお話でした。
今回は、コレステロールの値を調べる方法について説明します。
コレステロールには、LDLコレステロールとHDLコレステロールのほか、異なるリポタンパクに運ばれるコレステロールもわずかにあります。
これらすべてのコレステロールを合わせたものを「総コレステロール」といいます。
2006年まで、動脈硬化の予防基準には、総コレステロールの値が用いられていました。この欠点は、HDLコレステロール値が高いために総コレステロール値が高い人まで、「動脈硬化のリスクが高い」と診断されてしまうことでした。HDLコレステロールには動脈硬化を防ぐ働きがあるので、これは正しい診断とは言えません。
そこで、2007年から、LDLコレステロール値を予防の基準として用いることになったのです。
以下に、脂質異常症スクリーニングのための診断基準(空腹時採血)の表を記載します。これは、2012年4月に発表された新しい動脈硬化性疾患予防ガイドラインより抜粋したものです。
ご自身のコレステロール値と照らし合わせてみてください。