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メタボが気になる! 脂質の検査から見えるコト

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第3回 中性脂肪(トリグリセライド)

メタボリックシンドローム診断基準として

[2014/04/11]

中性脂肪は、メタボリックシンドロームと密接な関係にあり、メタボリックシンドローム診断基準のひとつとされています。

メタボリックシンドローム診断基準

以下の条件[A]に加え、[B]のうち2つ以上該当する場合、メタボリックシンドロームと診断されます。
[A]
●内臓脂肪蓄積
 ウエスト周囲径 男性≧85cm、女性≧90cm 
 (内臓脂肪面積  男女とも≧100cm2
[B]
●高トリグリセライド血症 ≧150mg/dL 
 かつ/または 
 低HDLコレステロール血症 <40mg/dL
●高血圧
 収縮期血圧 ≧130mmHg 
 かつ/または
 拡張期血圧 ≧85mmHg 
●空腹時高血糖 ≧110mg/dL 

メタボリックシンドロームになると、中性脂肪の値をおさえる物質「アディポネクチン」が減少し、中性脂肪が増えてしまいます。そして、中性脂肪が増えれば内臓脂肪も増え、さらにメタボリックシンドロームが進みます。メタボリックシンドロームが進めば、さらにアディポネクチンがさらに減少して……という形で、悪循環が生じる恐れもあります。

中性脂肪は、前回紹介したLDLコレステロールとともに、動脈硬化やメタボリックシンドロームをチェックするために欠かせない項目です。
健康診断などの結果をきちんと確認して、これらの診断基準に該当していないかどうか、日頃から気をつけておくことが大切です。

 
著者プロフィール:堀 行雄(臨床検査技師)
2000年インクロムの提携医療機関に入職して以来、臨床検査室で忙しく検体検査をする日々。年間およそ5,000人分の血液を分析。

 

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