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健康コラム

春の山菜!栄養豊富な行者ニンニクを食べよう

春にはフキ、タラの芽、ワラビなどたくさんの山菜や春野菜が旬を迎えます。今回は、「行者ニンニク」にスポットを当て、名前の由来や、他のニンニクとの違い、含まれる栄養素などについてみていきます。

 

行者ニンニクって?

春が旬の食物はたくさんありますが、山菜である行者ニンニクもそのひとつです。少し変わった名前の行者ニンニク。一体どんな山菜なのでしょうか?

行者ニンニクとは

行者ニンニクはタマネギ、ニラ、ニンニクなどと同じユリ科ネギ属の多年草です。中国、ロシア、カナダなどの水がきれいな高地に自生する山菜で、日本でも北海道や東北などの寒い地域が主な産地として知られています。アイヌネギの別名もあり、食べ方もニンニクよりネギやニラに似ています。葉茎を主に食用としますが、醤油漬けにして保存したり、ニラや長ネギのように炒め物や天ぷらなどにして食べるのが一般的です。
行者ニンニクは成長が非常に遅く、種まきから芽が出るまでに約2年、さらに葉ができて茎が伸び収穫できるまでには5年以上の年月を要します。
このように、生育期間が非常に長いことと、自生している行者ニンニクを乱獲する人がいることから、天然物は少なくなってしまいました。現在市場に出ている行者ニンニクは、人の手で栽培されたものが多くなっています。

行者ニンニクの名前の由来

行者ニンニクの名前の由来は諸説あります。一般的なのは、仏教の修行をする行者が、ニンニクのような匂いがするこの山菜を活力源としていたという説。本来仏に仕える修行僧は精の付くものを食べることを禁じられていましたが、厳しい修行に耐えるために、こっそり行者ニンニクを食べていたと言われています。このほか、滋養が付きすぎて修行にならないので、行者に食べることを禁じていたためにこの名が付いたという説もあります。

 

行者ニンニクとニンニクの違い。匂いが強いのはどっち?

行者ニンニクは、ニンニクと似たような匂いがすることから、名前に「ニンニク」と付いていますが、ニンニクとは異なる点もあります。
まず、ニンニクは主に地下茎である鱗茎(りんけい)を食べますが、行者ニンニクは地上部の葉茎や葉を食します。また、ニンニクは6月頃が旬であるのに対し、行者ニンニクはそれより少し早い4~5月が旬の時期です。
さらに、行者ニンニクはニンニクよりも匂いが強いことでも知られています。これは、あの独特な匂いの成分であるアリシンがニンニクより多く含まれているためです。

 

行者ニンニクに含まれる栄養素

行者ニンニクには、アリシンをはじめ、さまざまな成分が含まれています。具体的にどのような成分が含まれているのか効能と共にみていきましょう。
・アリシン
前述したように、行者ニンニクにはニンニク以上にアリシンが多く含有されています。アリシンは、体内でビタミンB1と結びつき、ビタミンB1が持つ疲労回復の効果を持続させます。
・βカロテン
行者ニンニクの葉の部分には、抗酸化作用のあるβカロテンが多く含有されています。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持や視力の維持に役立ちます。
・ビタミン
行者ニンニクには、さまざまなビタミンが含まれています。皮膚や粘膜の健康を維持するビタミンB群をはじめ、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、血液の凝固や骨の形成に関わるビタミンKも含有されています。
・ミネラル
行者ニンニクにはミネラルも多く含まれています。特に、骨や歯を形成するカルシウムやリン、ナトリウムとのバランスをとって高血圧を防ぐカリウム、酵素の活性化に役立つマグネシウムなどが豊富です。

 

行者ニンニクの匂いを抑える方法

健康に良い行者ニンニクですが、食べた後の匂いが気になるという方もいるでしょう。そこで、最後に行者ニンニクやニンニクを摂取した後の匂いを抑える方法をご紹介します。
・リンゴを食べる
リンゴには消臭効果のあるポリフェノールが含まれています。行者ニンニクを食べた後にリンゴやリンゴジュースを摂取すると匂いを軽減できます。

 

行者ニンニクには、ニンニク以上に疲労回復や滋養強壮に効果的なアリシンが豊富に含まれています。この春は、匂いが気にならない程度に美味しく行者ニンニクを食べていきたいですね。