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健康コラム

甘くて美味しい!越冬野菜は冬限定の贅沢です

2月を迎えるころになると、雪が多い地方の食料品店や通販サイトに出てくるのが「越冬野菜」。
「雪下」「雪中」と書かれている野菜を、目にすることも増えるのではないでしょうか。
今回は寒い冬にしか味わえない「越冬野菜」についてご紹介します。

 

越冬野菜って?

越冬野菜(えっとうやさい)とは、晩秋に収穫された野菜を保存することで、野菜が収穫できない冬を乗り切る保存食としたのが始まりです。

・土の中
・雪の中
・地下室
などに保存することで、冬の間もバランスの良い食生活を続けることができる「知恵」とも呼べる方法です。

越冬野菜には、野菜を一度収穫し雪の中へ保存する場合と、収穫せず雪に埋もれるのを待ち、雪の中から掘り出して収穫する場合とがあります。
最近の越冬野菜で特に注目を浴びているのが「雪下野菜」「雪中野菜」と呼ばれる、雪の中から掘り出して収穫する方法です。

 

越冬野菜の特徴

越冬野菜の特徴として、どの野菜にも共通しているのが「甘み」です。

保存されている生きた野菜たちは、雪の中の「0℃」にさらされ、自身が寒さで凍らないように身を守ろうとします。そのとき、野菜は「でんぷん」を「糖」に変化させる特性があり、この結果「糖度」が増し「甘み」が出ると言われています。また、野菜本来のみずみずしさも保っていますので、いつでもシャキシャキした食感が楽しめますし、栄養分もギュッと凝縮されています。

 

代表的な越冬野菜3つ

キャベツ

北海道や長野県で栽培されているのが「雪下キャベツ」です。

キャベツを植えたまま雪の下にすることで、キャベツがより甘く美味しくなるのです。雪の下でゆっくりと熟成されたキャベツの甘み。
中身がぎっしりと詰まり、シャキシャキとした食感も魅力です。

大根

北海道や東北で栽培されているのが「雪の下大根」です。

晩秋に土で覆って冬越しさせ、積もった雪の中から掘り起こして出荷されています。キャベツと同じで、大根も自身の身を守るため「でんぷん」を「糖」へ変化させることで、甘みが増すと言われています。
甘みとみずみずしさを保った大根は、冬の食卓には欠かすことができない食材。大根は、部位によっておいしく食べる方法が変わるので、適材適所で食卓を彩りたいものです。
「甘み」が強い上の方は「大根おろし」、中ほどは「おでん」、「辛味」が強い下の方は「薬味」として調理するのがおすすめです。

人参

新潟県で栽培されている「雪下人参」を紹介しましょう。

人参を植えたまま雪の下にすることで、野菜とは思えない「フルーティ」な甘みが特徴です。この人参は、肥沃な土の力と寒さという自然の力によりフルーティな甘さを持ち、その糖度はイチゴ並の「8~9度」前後と言われています。
この人参の料理方法はさまざまですが、せっかくフルーツのような甘さをもっている人参なので、まずは生食でいただきたいところ。その食感と甘さを体験した後で「ゆでる」「炒める」「焼く」など、いろいろなレシピに使ってみてほしいところです。

 

これ以外にも越冬野菜には「ばれいしょ」をはじめとしたさまざまな野菜があります。
最近では一年を通して「キャベツ」「大根」「人参」「ばれいしょ」などの野菜を食べることはできますが、越冬野菜となると冬限定。
甘みがあって美味しい越冬野菜。ぜひ一度は食べておく価値のある食材ではないでしょうか。