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健康コラム

本当に怖いのは冬のカビ!侮ると健康被害に発展することも

カビと聞くと梅雨の時期をイメージすると思います。しかし、意外なことに、「冬」もカビが繁殖しやすい時期で、冬こそカビによる体への影響に気をつけなければならないのです。
快適な暮らしと健康を脅かされないために、「冬」のカビについて紹介します。

 

カビが発生する条件とは

カビはどんな条件で発生するのでしょうか。

条件1:栄養分
カビにとっての栄養分は、人間が取る栄養分をはじめ、ビニールクロス、畳、ガラスやプラスチックなど人間にとって栄養分にならないものまで、栄養分にしてしまいます。

条件2:酸素

条件3:温度(20度~30度)

条件4:湿度(80%以上)

条件5:時間(成長するまで4~5日間かかるものも)

5つのうち「栄養分」「酸素」「温度」の3つは、私たちにも必要なので、どうすることもできません。
でも「湿度」と「時間」は、私たちも工夫する余地があるのです。

 

カビ対策にはコレ

冬のカビ対策に、もっとも効果的なのはカビが喜ぶ「湿度80%以上」の場所である「結露」から発生する水分を取り除くことです。

部屋の中の暖かい空気が、窓際で外気の冷たい空気に冷やされると「水」になります。これが「結露」です。結露は窓際の掃除しにくいところで溜まり、カビが喜ぶ環境をつくります。
私たちができる対策は、こまめに換気を行うこと。定期的に窓を開けて、室内の水蒸気を屋外へ逃がしましょう。室内で水分を発生させる暖房器具(ファンヒーターや石油ストーブ、ガスストーブ)を使わないようにするのも効果的です。また洗濯物の室内干し除湿器を活用するのも有効です。
いかにして、結露を防ぐのか。ここがポイントになってきます。

 

カビで起こる健康被害

冬になると多い「結露」。窓やサッシ、カーテンに水滴がつき、カビが発生することもあります。

また、エアコンや加湿器をあまり掃除していないと、エアコンや加湿器の内部でカビが発生していることもあります。知らない間にカビが部屋の中で撒き散らされます。
発生したカビはエアコンの空気に乗って室内に広がり、私たちの体へ良くない影響を与えてきます。
たかがカビと思いきや意外にも、発生したカビが原因で起こる病気があります。

内蔵への被害

空中に浮遊するカビが肺にまで入ると「肺アスペルギルス症」「過敏性肺炎」が引き起こされることがあります。

・肺アスペルギルス症
アスペルギルスと呼ばれるカビが原因で引き起こされます。このカビはカーペットやエアコが発生源となり、呼吸と共に肺へ取り込まれることが多いです。咳や呼吸困難、発熱や胸のあたりが痛むといった症状が見られます。

・過敏性肺炎
ウィルス性ではなく、塵やホコリと一緒にカビが肺へ入ることで、発熱や咳をともないます。そして呼吸困難になる場合もあります。

アレルギー被害

室内で繁殖したカビがアレルゲンになることがあります。アレルゲンにより体はアレルギー反応を示し「気管支喘息」「アレルギー性鼻炎」などの症状が出てきます。

・気管支喘息
水回りや壁で見かける黒い菌(アルテルナリアと言います)が原因で、気管支喘息を引き起こすことがあります。

・アレルギー性鼻炎
気管支喘息と同じ黒い菌が原因だと言われています。鼻水や鼻づまり、くしゃみという風邪の初期症状と似た状態になります。

 

梅雨のカビを気にする人は多いですが、冬のカビを気にしている人は少ないのでは?

しかし冬の室内はカビが発生しやすい状態になるので、冬も冬のカビ対策をしっかり行うことが大切。住環境を清潔にして、冬を健康的に過ごしたいですね。