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健康コラム

縁起が良くて栄養豊富!冬に美味しくなる鰤について知ろう

冬に旬を迎える鰤(ぶり)は、お節料理の一品でもある縁起の良い魚です。今回は、鰤がもつ高い栄養価や、おすすめの食べ方、出世魚としての雑学などをご紹介します。この冬は、縁起が良くて栄養豊富な鰤を美味しく食べましょう!

 

鰤ってどんな魚?

お正月のお節料理で、鰤の照り焼きを食べた方もいるのではないでしょうか。縁起物としても知られる鰤は、一体どのような魚なのでしょうか?

鰤が縁起物と言われる理由

鰤は、成長段階によって名前が変わっていく出世魚です。出世魚は、成長にしたがって姿形や味わいが変化していきます。明治時代以前、武士等が成人を迎えるときは、幼名から大人の名前に改めて、大人の世界への旅立ちを祝いました。このような風習から、名前が変わっていく出世魚は、縁起が良いと考えられるようになりました。そして、おめでたい席でふるまわれたり、お祝いの贈り物として使われたりするようになったのです。お正月に出世魚を食べるのは、その年の立身出世を願う意味がこめられています。

栄養豊富な鰤

鰤は脂肪が多く、濃厚な味わいがあり食べごたえのある魚です。カロリーはやや高めですが、魚の中でもトップクラスの高い栄養価をもっています。鰤に多く含まれる栄養素は、三大栄養素でもあるタンパク質や脂質をはじめ、皮膚や粘膜を健康に保つビタミンB群、骨にカルシウムの吸収を促すビタミンD、高い抗酸化作用で知られるビタミンEなどです。

摂取しにくいオメガ3脂肪酸が豊富!

鰤には脂がたっぷりのっていますが、これはバターなどの飽和脂肪酸と違い、体内で凝固しにくい不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸には、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸、オメガ9脂肪酸などがありますが、鰤の脂に豊富に含まれるEPAやDHAは、オメガ3脂肪酸の一種です。
EPAには血液中の悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化を抑制する作用があります。常温で固まりにくい性質をもち、血液の流れをよくするため、血栓予防にも効果的です。
DHAは血液中のコレステロール値を抑制して中性脂肪を減らす作用があります。オメガ3脂肪酸は、体内で合成されない上に、食品からもなかなか摂取ができません。オメガ3脂肪酸を豊富に含んだ鰤などの魚類は、私たちの身体にとって貴重な食材なのです。不飽和脂肪酸は酸化しやすい特徴がありますが、鰤に含まれる抗酸化作用のあるビタミンEが、酸化を防いでくれます。

おすすめレシピは鰤大根

照り焼きや塩焼きなどが美味しい鰤ですが、大根と一緒に甘辛く煮込む鰤大根もおすすめです。鰤に含まれる栄養素と大根に含まれる栄養素がお互いを補い合って、理想的な栄養バランスを作り出します。切り身と一緒にアラも煮込めば、鰤の栄養素をまるごと摂取できますよ。鰤も大根も冬に美味しい食材なので、ぜひ献立に取り入れてみてください。

 

出世魚トリビア!地域によって名前が変わる!?

出世魚は成長の段階によって名前が変わりますが、実は地方によって呼ばれ方が異なります。各地方別の鰤の呼び方をご紹介します。

関東:ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
関西:ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ
東北:ツベ→イナダ→アオ→ブリ
北陸:ツバエリ→コズクラ→フクラギ→アオブリ→ハナジロ→ブリ
山陰:ショウジゴ→ワカナ→メジロ→ハマチ→ブリ
四国:ツバス→メジロ→ハマチ→ブリ
九州:ワカナゴ→ヤズ→ハマチ→メジロ→ブリ→オオウオ

この他、スズキやボラなども、地方によって名前が異なる出世魚として知られています。名前が多すぎる出世魚の雑学、みんなで鰤を食べる機会に披露してみてはいかがでしょう?

 

レシピ紹介

最後にメディマグの鰤のレシピをご紹介します。ぜひ献立に取り入れてみてください。

焼きブリのおろし煮
  

フライパンで焼いた鰤に、甘辛く煮た大根おろしを加えたレシピ。鰤を焼くことで風味が増すので、塩分控えめでも美味しいですよ。

 

 

縁起が良く、お祝いの席で食べられることの多い鰤は、栄養価が高く、なおかつ他の食品からなかなか摂取できない栄養素も含まれています。今回ご紹介した鰤大根などを普段の献立にも取り入れて、健康づくりに役立てていきましょう。